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2011年07月21日

私たち地方議会議員は恥ずかしい存在なのだろうか…

政務調査費 返還しても改善は道半ば
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/254168
(西日本新聞より)

7月19日 西日本新聞の社説 です。
本当だろうか?と思うようなことが書かれてありますが、
内容的にはともに厳しいです。


ペン
世論の批判で少しずつ改善に動いているものの、なお本気度が疑われる。

地方議会の政務調査費問題である。
不適切使用の是正や使途情報の公開に一定の進展は見られるものの、
内実は「言わずもがな」の水準にとどまる。
議員たちは恥ずかしくないのだろうか。


2010年度の政務調査費の報告書が出そろった。特徴は返還金の増加である。
九州7県と福岡、北九州両政令市の議会では、
約20億円の支給総額のうち1割近い2億円余が返還された。
支給されても使い残しは返還する。一見当たり前だが、とても素直には評価できない。


地方議員に対し議員報酬とは別に支給される政務調査費は、
2001年の導入直後から、各地で批判が絶えない。

もともと議員が政策などを調査研究するための費用なのに、
議員がこの金で政策を勉強して条例を提案するなどの取り組みは、数えるほどだ。
一方で、高額な飲食費、自家用車の洗車代や維持費、政治家のパーティー券購入費、
官能小説購入費など、「政策研究」とは無関係で不明朗な使途が横行してきた。


近年返還が増えているのは、議員たちの反省の表れだろうか。
そうではあるまい。
収支報告書への領収書添付義務づけで不適切支出に対するチェックが厳しくなったため、
批判をかわす自己規制が働いた。そう見るのが自然である。


領収書の添付自体、議員の自主性というより、
市民オンブズマンなど世論の風圧でしぶしぶ応じたのが実情だ。

政務調査費は、福岡県議会の場合で1人月額50万円などサラリーマンの平均月収より高い。
思いがけない高額の公金支給が、皮肉にも議員のずさんな公金意識をあぶり出し続ける構図である。


一部で改善の動きはある。
佐賀県議会は昨秋、会派の昼食代支出を禁止するなど使途基準を見直した。
熊本県議会は不適切事例集を作成し注意喚起している。
北九州市議会は本年度分から、全支出に領収書の添付を義務づけた。


だが、物足りない。政務調査費で海外を視察しても行き先や目的、
調査内容を報告する規定がない県議会がいまだに多い。
福岡県議会の場合、領収書の支払先名は10年度分まで議員判断で黒塗りできた。
個別には、まだ政治資金集めパーティーの会場費や個人事務所の家賃と電話代に使う例もある。
領収書に架空の書籍名を手書きするあきれた議員もいる。


公私混同を思わせる現状は、市民の常識や感覚とはなお遠い。政務調査費は公金だ。
危機に瀕(ひん)する財政を思えば、一円たりとも無駄遣いせず、
使途情報は率先して公開するのが当然ではないか。


政務調査費の本来の目的は、執行部のチェックや政策提言など議会機能強化にある。
その原点に立ち返る時だ。

使途情報の透明化に後ろ向き、適正使用を判断できない、金は使っても政策提案できない…。
そんな議員が行政を監視し地方自治を担うなど、おこがましい。

2011/07/19付 西日本新聞朝刊

明日は他市の議会傍聴に出かける予定です。

芦屋市議会議員 中島かおりホームページへのリンク

posted by 中島かおり at 22:51 | かおり通信
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