憲法改正の議論が本格化しているように感じます。
憲法は改正すべきか。
守るべきか。
何れにしても、
何を守って、何を変えるべきなのかは
前提となる価値観がどのようなものなのか、によるのではないでしょうか。
NHKが憲法についての世論調査の中で、さまざまな価値観について聞いている結果について
興味深く拝見しました。
「男性どうし、女性どうしが結婚することを認めるべきだ」という考え方について、
「そう思う」と答えた人は51%、「そうは思わない」と答えた人は41%。
「結婚したら夫婦は同じ名字を名乗るべきだ」という考え方について、
「そう思う」と答えた人は54%、「そうは思わない」と答えた人は43%。
同じ方法で調査した25年前、1992年と比べますと、
「そう思う」が20ポイント減り、「そうは思わない」が20ポイント増えました。

強いていうなら
「結婚したら妻は夫の名字を名乗るべき?」
と聞くのが現状に即していると思います。
なぜなら、100%ではありませんが、
夫あるいは妻の姓
といいつつも、妻が夫の姓を名乗るのが9割以上という現実があるからです。

「国会議員は男女同数とする制度を設けるべきだ」という考え方について、
「そう思う」と答えた人は23%、「そうは思わない」と答えた人は71%。
「外国人労働者の受け入れは、今程度に制限すべきだ」という考え方について、
「そう思う」と答えた人は51%、「そうは思わない」と答えた人は43%で、
1992年の結果と比べると、「そう思う」が5ポイント減り、
「そうは思わない」が11ポイント増えました。
「死刑制度は維持すべきだ」という考え方について、
「そう思う」と答えた人は78%、「そうは思わない」と答えた人は15%で、
1992年の結果と比べると、「そう思う」が16ポイント増え、
「そうは思わない」が14ポイント減りました。
「インターネット上の有害情報から子どもを守るために、
国が規制を行うべきだ」という考え方について、
「そう思う」と答えた人は73%、「そうは思わない」と答えた人は22%。
「2017年といった『西暦』よりも、昭和とか平成といった『元号』を使うべきだ」
という考え方について、
「そう思う」と答えた人は29%、
「そうは思わない」と答えた人は64%。
1992年の結果と比べると、「そう思う」が17ポイント減り、
「そうは思わない」が16ポイント増えました。
最後の質問ですが、
中島かおりは議会報編集委員会の委員ですが
議会報について議会事務局と話をするときに、
直近で西暦か元号かという議論をしたことを思い出しました。
西暦を使う方が便利だとは思いますが、
少なくとも統一していればわかりやすいとは思います。
両方が混在すると読み手側も混乱しますよね。
西暦の方が便利だとは思いませんか?
との問いには、元号を使う方が…。
とのお答えが返ってきました。
議会事務局の職員とはいえ、
芦屋市議会もそうですが、
一般的には市役所職員が異動してきて事務局職員を勤めていますので
基本的には「役所の人」です。
それを実感しました。
役所は通常、元号を使いますものね。
そうそう、肝心の憲法改正については
憲法を変えるか変えないかという議論がどの程度深まっていると思うか聞いたところ、
「かなり深まっている」が3%、
「ある程度深まっている」が26%。
一方、「あまり深まっていない」は57%、
「まったく深まっていない」は10%。
今の憲法を改正する必要があると思うか聞いたところ、
「改正する必要があると思う」が43%、「改正する必要はないと思う」が34%、
「どちらともいえない」が17%。
私たちの住む国や社会がどうあるべきか、
ということが重要であり、
そのことへの価値観が憲法のあり方を決めていくのだと思います。
今まで以上に、
何を望み、何を必要とするのか。
ひとりひとりがしっかりと考えていかなくてはならないのではないでしょうか。
