少し振り返ってみたいと思います。
2年前になりますが、
平成30年9月4日に近畿地方をおそった台風第21号は、
昭和36年の第二室戸台風の進路とほぼ同様のコースを通過し、
大阪湾の港湾や沿岸部においては、既往最大の潮位、風速、波浪を観測しました。
尼崎西宮芦屋港沿岸では、港湾・海岸施設等の被害に加え、
防潮堤等よりも陸側(堤内地)の住宅地等において浸水被害が発生しました。
また、県管理河川沿川でも、高潮による浸水被害が発生しました。
県が管理する検潮所では、既往最高潮位を超える潮位を記録したものの
設計高潮位は超えていないことから、想定を超える高波等の影響があったと考えられました。
これらの被害を受けて
国土交通省近畿地方整備局が
大阪湾港湾等における高潮対策検討委員会」を設置しました。
県も市も委員会に参画し
大阪湾港湾等における高潮対策検討委員会
尼崎西宮芦屋港部会
において、協議が進められ、
平成31年3月に
とりまとめが行われました。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks17/takashio/documents/bukaitorimatome.pdf
(兵庫県HPより)
ハード対策として
「兵庫県高潮対策10箇年計画」に基づいて、
現在南芦屋浜の護岸工事が進行中です。
海に近い「中壁」と住宅地などに近い「後壁」の
2段階の防潮堤を設置する工事となっています。
ビーチ護岸の工事風景です。
「後壁」にはアクリル板が設置されます。

南護岸の中壁です。

今後30センチほどかさ上げされる予定です。
2021年度までの3箇年緊急対策として
他の地域に最優先でこの南芦屋浜の工事が進んでいます。
台風21号の被害前、そして被害を受けてからの状況、
それぞれと比較しつつも、芦屋でこのように大きな工事が進んでいることに
改めて認識を強くしました。
図面を見ながら説明を受けるだけでは
現地の迫力の全ては伝わってきません。
暑い中でしたがご案内頂いた方々に感謝申し上げます。
皆さま、お疲れさまでした。