来賓としておよびいただき、お祝いの言葉をのべさせていただきました。
受賞者:小林坩堝(こばやし・かんか)氏
受賞作品:小松川叙景(株式会社共和国)
小林坩堝(こばやしかんか)氏のプロフィール
1990年生まれ。東京都在住。
詩集に『でらしね』2013年・思潮社(『中原中也賞』・『鮎川信夫賞』・『萩原朔太郎記念とをるもう賞』最終候補)
小詩集に『風船』2015年・カニエ・ナハ企画編集、『エンド・ロール』2017年・archaeopteryx(「現代詩手帖」2016年〜2017年連載作を改稿)
<選考委員講評>
この作品集は、今ここへ、たいせつな問いを投げかけてくる。
冒頭作に脚のないハトが登場する。なぜ脚がないのか。
しかも彼らは、狭い鳩舎で殺し合いをするという。ハトは平和の象徴。
これは如何なる事態なのか。表出された言葉と写真により、
平穏な日々に一瞬裂け目が生じ、うろたえる私達は深い問いを抱えることになる。
ご本人が受賞作を朗読されるという、
大変貴重で、贅沢な時間を共有させていただきました。
「痛々しい否定性」
と選考委員さんからの言葉にありましたが、
内容にかかわらず、
言葉として美しい、と感じるのです。
日本語を連ねて、表現を重ねて、自分を表現する、
どんな方なのだろうと、お会いできるのを楽しみにしていました。
本当に素敵な方でいらっしゃいました。
ようこそ、芦屋にお越しいただきました。
今後のご活躍を大いに期待いたします。
ご受賞 誠におめでとうございます。
